興野優平
広島県と呉市は4日、日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区(日鉄呉)の跡地について、同日午後に防衛省から「多機能な複合防衛拠点」として活用する提案があったと発表した。同省は日本製鉄、県、市との4者での協議も申し入れたという。
かつて戦艦大和を造った呉海軍工廠(こうしょう)があった場所で操業していた日鉄呉は、昨年9月に事業を停止した。
呉市の新原芳明市長によると、防衛省からは跡地の活用についての提案の中で、装備品などの製造や防災、訓練場などの機能を整備するとの説明を受けたという。また、日鉄が所有する約130ヘクタールの跡地の一括購入のための交渉を始めているとの説明もあったという。
市は11日に市議会協議会を開いて、防衛省の担当者から詳しい説明を受ける予定。新原市長は「県や市に必要な情報は共有していただくよう要請するとともに、防衛省や日鉄に必要な意見を伝えてまいりたい」と述べた。
広島県の湯崎英彦知事は「地域経済の活性化につながり、地域住民にとって未来に希望が持てる日鉄跡地の利活用について検討してまいります」とのコメントを発表した。(興野優平)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル